小栗 清(おぐり・きよし)

長崎大学 工学部 情報システム工学科 計算機工学講座 教授 小栗 清
E-mail: oguri@cis.nagasaki-u.ac.jp

【経歴】

1974年 九州大学理学部物理学科卒業
1976年 九州大学大学院理学研究科物理修士過程修了
1976年 日本電信電話公社(現NTT)入社
1987年 元岡賞受賞
1989年 情報処理学会論文賞受賞
1991年 大河内記念技術賞受賞
1997年 工学博士(九州大学)
2000年 3月より現職
2000年 電子情報通信学会業績賞受賞
電子情報通信学会,情報処理学会,IEEE会員, ACM会員

【研究内容】

「アプリケーションを直接ハードウェアで高速に実行したい」 というのが研究の動機となっています。

SFL・PARTHENON

ハードウェアの設計はソフトウェアの設計に比べてはるかに 手間のかかるものでしたから、 それを効率化するために、 ハードウェアの機能をハードウェア記述言語によってソフ トウェアのように記述するだけで、 大変だった論理設計や物理設計を自動的に行ってしま う論理合成システム(SFL/PARTHENON)を世界に先駆けて研究・開発しました。

ハードウェア記述言語や論理合成システムは、 今後ますます重要となる研究領域であり、 産業としてもすべての電子装置の設計・製造を 支えるものとして大きな規模を持っていま す(全世界で約1兆円、これはコンパイラの規模よりも大きい)。 当講座にはSFL・ PARTHENONのすべてがそろっており、 これらをベースとして、新しいハードウェア記述 言語や論理合成システムに関する研究を行うことができます

PCA

設計が効率化されても設計ごとにLSIを製造するのでは、 結局汎用性のある CPU+MEM に負けてしまう。それではハードウェアそのものに 汎用性を付加すればよいということで 思いついた(小栗、永見、塩澤)のがプラスティックセルアーキテクチャ (Plastic Cell Architecture: PCA)です。


共立出版「bit」2000年1月号、3月号、7月号に解説記事

PCAは大化けしてノイマンコンピュータを置き換える可能性もあり、 また全く新しい研究 領域のため、歴史に名を残す、 あるいは大儲けするチャンスであると考えています。 当面は私の前任地である NTT未来ねっと研究所がPCA研究の中心ですが、 数年で長崎大学をPCA研究のメッカとするつもりです。

PCA用のコンパイラはSFL・PARTHENONをベースとするものになりますから PCAとSFL・PARTHENONは一体となるべき技術です。

【前任地(NTT未来ねっと研究所)での研究活動の紹介】

PCAのホームページ
PARTHENONのホームページ

【趣味】

アマチュア無線,電子回路いじり