研究内容

いくつかの研究テーマについての概要を説明します。

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半側空間無視のためのPA療法支援システム
半側空間無視は大脳半球の障害によって、主に左半側への注意が困難になる症状である。 本研究は3次元の実空間での半側空間無視のプリズム順応療法(PA療法)をVR技術によって 実行するVRPA療法支援システムの実現を目的としている。 患者はヘッドマウントディスプレイ(HMD)を装着し仮想空間に没入し、順次現れるターゲットを手で触るという動作を行う。 このとき、仮想空間のカメラの撮影方向(HMDに表示される)ずらすことでPA療法を実現する。

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片麻痺に対するミラーボックス療法支援システム
手指の片麻痺の治療方法としてミラーボックス療法がある。 ミラーボックスは、上側が開いており、手前の側面に2つの穴が開いている箱 に鏡を設置 したものである。 手前の穴から入れた麻痺側の手については健常な手の鏡像で提示することで、 患者は両手が動いているよう錯覚する。 この 視覚情報のフィードバックによって患者の片麻痺の症状が改善される。 しかし、ミラーボックスでは鏡像を用いているため、両手の動作は同 じものとなり、 リハビリテーション療法を続けるにともなって視覚フィードバックの効果が減少していくという問題があった。 このため、麻痺 側の手を3次元CGで提示することで多様な手の動きを提示する支援システムを研究している。

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上肢麻痺のためのリーチ運動リハビリテーション支援システム
脳卒中などの後遺症として上肢に運動麻痺が残ることがある。 この治療法として上肢運動(リーチ運動)による機能障害のリハビリテーション療法がある。 しかし、リーチ運動は単調であり、患者のリハビリテーションに対する意欲低下が問題であった。 このため、VR技術を用いて、リーチ運動にエンタテインメント性を付加する研究を行っている。

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VR医療面接演習支援システム
医療面談の演習において、実際の対人練習に要する時間的、人的資源の確保が難しいという問題がある。 このため、実際の対人演習の前段階としてのVR技術を適用した仮想患者によるVR医療面接の演習支援システムについて研究している。 ユーザはHMDを装着し仮想診療室に没入して、仮想患者との面接を行う。 このとき、5択形式の質問を選択し、それに対して仮想患者が応答する。 ユーザは質問の選択の結果によって医療面接の内容を評価される。

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